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カスタマー・エクスペリエンス(CX)・プログラムの導入を順調に進め、軌道に乗せるには、チームワークが大切です。すべての社員が参加することによって、プログラムをブランド戦略全体に円滑に適応させることができます。また、プログラムをブランディングすることで組織の戦略や優先事項に組み込まれ、チームは行動しやすくなります。
つまり、企業価値やブランドイメージと合うように、CXプログラムを社員と顧客に対して位置付けていきます。うまくブランディングされたプログラムがあると、次の行動をする上で役立ちます。
内外にブランディングする
もしCXプログラムが既存のブランド戦略の延長線上にあるとしたら、社員にとっても顧客にとっても関与しやすくなります。組織構造に組み込まれるようプログラムをカスタマイズすることで、社員はプログラムがどうビジネスに適応しているか、そして自分の特別な役割がどう役立っているのか簡単に理解できるようになります。うまくブランディングされたCXプログラムは、責任が増えたと感じるのではなく、仕事をよりスムーズにまとめてくれるサポートツールのように感じることができます。それが、最終的には顧客満足とロイヤルティの向上につながるのです。
CXプログラムをブランディングするには…
顧客と社員に対して優れたカスタマーエクスペリエンスを生み出すため、CXプログラムは会社全体のコミットメントを具体化した存在になるべきです。企業文化を反映する名前をつけることは、社員、顧客の双方にかみ合い、プログラムのスムーズな導入と積極的な関与を得ていくために最良の方法だといえます。
クライアントの取り組み事例
私たちのクライアントであるFirehouse Subsは、ブランド戦略全般を通して明確なテーマを持っています。同社は消防署であった歴史を大切にしていて、CXプログラムはそれに沿うものであるべきであると感じていました。そこで、企業文化に強く根付いたプログラム名を募集するコンテストを開催し、選ばれたタイトルは「エクセレントモニタリングシステム(EMS)」でした。社員にプログラム展開の一端を担うチャンスを与え、ブランドのイメージを統一することで、プログラムは社員が使うことのできるツールとして仕事の質を上げ、ビジネスに影響を与えることに役立ちました。
イギリスのクライアント、Pets at HomeはSMGと共同でブランドの既存戦略に基づいたアンケートを作成しました。プログラム導入の最中とその後における、店内の掲示板設置や全体的なトレーニングと、インサイトの獲得に重点を置いたアプローチを組み合わせることで、成功に近づくことができました。2つの戦略を結びつけることで、プログラムは実感できる明確な組織の一部となり、社員は実践や関与がしやすくなりました。以下は社員全員が参加できるためにブランディングされた資料の一例です。
要点
既存のブランド戦略や企業文化に円滑に適応するプログラムは、社員、顧客の双方から賛同を得るために欠かせません。Firehouse SubsとPets at Homeの2社は、国際的かつ 一貫したイメージとともにプログラムを構築した素晴らしい例です。その結果、2社のカスタマーエクスペリエンスには顕著な改善が見られました。結局のところ、CXプログラムを成功に導くゴールは、インサイトと行動につながる優れたフィードバックを得ることなのです。
CXプログラムを導入する際に、成功と持続性を確実なものとする方法について、さらに詳しく学びたい場合は、こちらのベスト・プラクティス・ガイドをダウンロードしてください。
玉川篤史 | アジアパシフィック・マネージングディレクター